<アウェアネス・リボンを学ぼう>レッドリボンに込められた思い

<アウェアネス・リボンを学ぼう>レッドリボンに込められた思い

赤いリボンは何のシンボルかわかりますか?1つだけではないんです!


日本のみならず、世界中で見かけるようになった『アウェアネス・リボン』

社会運動・社会問題に対して、さりげない支援や賛同の意志を表現する手段として用いられています。


リボンの色によって意味は異なりますが、組織が自由にシンボルとしてリボンを採用できるため、同じ色のリボンでもさまざまな意味が込められています。

今回ご紹介する『レッドリボン』は、

・エイズへの理解・支援
・飲酒運転撲滅
・薬物乱用防止


のシンボルになっています。


エイズへの理解・支援のシンボル

1990年ごろ、アメリカ ニューヨークのアーティストの間でエイズへの感染・死亡が相次ぎ、仲間たちに向けて追悼の気持ちを込めると同時に、

エイズに苦しむ人々への理解と支援の意志を示すため、赤いリボンを象徴にした運動が始まりました。


後にこの運動は世界に広まり、UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークにも採用されました。


この運動が始まる少し前の1988年に、WHO(世界保健機関)はエイズの感染拡大防止と患者・感染者に対する差別や偏見をなくすことを目的に、毎年12月1日を『世界エイズデー』と定めています。


それに伴い世界では、12月1日を中心にエイズに関する啓もう活動が行われています。


日本では厚生労働省・公益財団法人エイズ予防団体が主体となり、各都道府県・市区町村が、


・エイズパネル展の開催(HIV感染、性感染症予防の普及啓発)

・パンフレット配布

・HIV即日検査および性感染症の検査実施

・レッドリボンツリー設置


といった啓もう運動を12月に入ってから展開しています。

※会場によって活動内容・開催時期は異なります。


また東京都では、都庁の赤色ライトアップや、Zoomを使ったHIV陽性者と雇用についての配信を啓発イベントとして行いました。




飲酒運転撲滅のシンボル

飲酒運転による死亡事故や重度後遺障害被害が後を絶ちません。


交通事故で両親を亡くした子どもたちもたくさんいます。



飲酒運転を重大な課題ととらえ、レッドリボンを飲酒運転撲滅のための象徴とし、さまざまな活動が行われています。



任意団体が交通遺児のために募金活動を行ったり、福岡県では県を挙げて飲酒運転撲滅に取り組んだりしています。



福岡県は毎月25日「飲酒運転撲滅の日」に制定、広報啓発を実施し、8月25日から31日までの1週間「飲酒運転撲滅週間」として飲酒運転撲滅キャンペーンを行っています。



今年のキャンペーン期間には、交通事故死亡者の等身大パネルや靴などを展示する「生命のメッセージ展」や、飲酒運転事故の加害者側の後悔や反省をこめた「償いのメッセージ展」を実施しました。



薬物乱用防止のシンボル

国によって法律の違いはありますが、世界中で薬物乱用防止のための運動が行われています。


レッドリボンは、薬物密輸の潜入捜査中に誘拐・殺害されたアメリカ麻薬取締局(DEA)の特別捜査官の名誉を称えたシンボルとなっています。


アメリカでは、アメリカ麻薬取締局が毎年10月の最終週「レッドリボン週間」と定め、

小中学生にレッドリボンの着用を推進したり、薬物乱用防止教育を行ったり、国民にむけて薬物乱用防止運動を実施しています。


日本では、厚生労働省が各都道府県と共催して10月1日(金)~11月30日(火)の間、「麻薬・覚せい剤・大麻乱用防止運動」を実施しました。


薬物乱用の危害を周知し、国民の意識を高め、薬物乱用防止を目的としたポスター・パンフレットなどを作成・掲示、薬物乱用防止功労者の表彰などが行われました。




日常のなかで少し気にしながら周りを見渡してみると、赤色以外でもどこかでアウェアネス・リボンが目に入ることがあると思います。


そのリボンがどんな意味を発信しているのか調べてみると、知見が広がる良い機会になるかもしれません。

★あわせてこちらもお読みください★
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この記事のライター

1996年、新潟県生まれ。
趣味は献血、フォロワー1人のインスタアカウント有。
日本一の抹茶アイスを作るため研究中。

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#予防 #命 #社会問題

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