防衛機制という言葉を知っていますか？
防衛機制とは普段の生活の中で自分自身の心を保つ、または守るためのこころのメカニズムです。
防衛機制はもともと精神分析学の父であるジークムント・フロイトが生み出した言葉であり、娘のアンナ・フロイトが細分化しました。
その後、さまざまな人物によって種類が追加されていったのです。
防衛機制は知らず知らずのうちに構築されているもので、それが原因で苦しむことが多くあります。
防衛機制を理解することで苦しい、切ない、悲しいといったような気持ちから少しでも解放される人が増えたらいいなという思いで記事にしました。
今回は、代表的なものでも10以上ある防衛機制の中から【置き換え】をご紹介します。
防衛機制の置き換えとは
人や物事に対する嫌い・怖い・不安・怒りといった感情を、その対象以外の近しい人や物事へ置き換えてしまうことです。（好意の場合も同様と考えます。）
具体例を2つご紹介します。
①嫌いな人が関西弁を使っていると、全く関係のない関西弁を話す人も嫌いになってしまう。
②自分の嫌いな人が身につけているものを別の人が身につけていると、その人まで嫌いになってしまう。またはその身につけているもの自体を嫌ってしまう。
ことわざ「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と同義。
以上のようなことが挙げられます。
よく置き換えのような思考をしてしまう方へ
置き換えは非常に起こりがちな防衛機制と言えます。
心の底にある恐怖心や憎悪などの強い気持ちによって引き起こされることが多いと考えられます。
強い気持ちが生まれてくること自体が問題なのではなく、その気持ちが生まれてきた理由を理解することで置き換えのようなことは起きづらくなり、アレはアレ、コレはコレといったように気持ちと物事を切り分けて判断できるようになります。
防衛規制の置き換えは知らないうちにストレスがたまってしまっている可能性があるので、心当たりがある方はセルフアンガーマネジメントの記事もぜひご覧ください。
神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。