防衛機制という言葉を知っていますか?
防衛機制とは普段の生活の中で自分自身の心を保つ、または守るためのこころのメカニズムです。
防衛機制はもともと精神分析学の父であるジークムント・フロイトが生み出した言葉であり、娘のアンナ・フロイトが細分化しました。
その後、さまざまな人物によって種類が追加されていったのです。
防衛機制は知らず知らずのうちに構築されているもので、それが原因で苦しむことが多くあります。
防衛機制を理解することで苦しい、切ない、悲しいといったような気持ちから少しでも解放される人が増えたらいいなという思いで記事にしました。
今回は、代表的なものでも10以上ある防衛機制の中から【逃避】をご紹介します。
防衛機制 逃避とは
嫌なことから目を背けて、全く関係のないことを考えたり行動したりすることです。
【抑圧】や【抑制】との違いが分からず混同される方もいますので注意してください。
具体例を2つご紹介します。
①テスト勉強をしなければならないのに、突然部屋の掃除をしだしたり漫画を読み始めたりする。そうすることで嫌なことから目を背けてしまう。
②学校や職場で嫌なことがあり、病気になれば行かなくていいのに…と思っていると本当に体調が悪くなってしまう。病は気からという言葉通りの現象。
以上のようなことが挙げられます。
よく逃避のような思考をしてしまう方へ
逃避は1言で言えば、現実逃避です。
逃避したころで現実は変わりませんので、問題や課題が先送りになるばかりで更なるストレスを生む可能性が非常に高くなります。
問題から目を背けたい気持ちは分かりますが、真正面から向き合うことで先送りになった問題が積み重なることはなくなり、結果的に大きいストレスから解放されます。
筆者が逃避傾向がある方と話した経験上、防衛機制の逃避に陥る方は、「より良い自分を見せよう」「自分の能力以上のことをしなければならない」などと思っている傾向があります。
自分自身や身のまわりで「これは逃避かも…」と思うことがあれば、そのままの自分でできることをできるところまでやろうと一緒に歩んで行くことで緩和される可能性が高くなります。
ぜひ参考にしてみてください。
神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。