防衛機制という言葉を知っていますか?
防衛機制とは普段の生活の中で自分自身の心を保つ、または守るためのこころのメカニズムです。
防衛機制はもともと精神分析学の父であるジークムント・フロイトが生み出した言葉であり、娘のアンナ・フロイトが細分化しました。
その後、さまざまな人物によって種類が追加されていったのです。
防衛機制は知らず知らずのうちに構築されているもので、それが原因で苦しむことが多くあります。
防衛機制を理解することで苦しい、切ない、悲しいといったような気持ちから少しでも解放される人が増えたらいいなという思いで記事にしました。
今回は、代表的なものでも10以上ある防衛機制の中から 【合理化】をご紹介します。
防衛機制の合理化とは
理由をつけて自分を正当化したり、全く別の人やものに責任を押し付けること、つまり責任転嫁をすることを指します。
具体例を2つご紹介します。
①イソップ童話の『すっぱいブドウ』が有名。
おなかをすかせたキツネがブドウのなっている木を見つけて取ろうとしたが、手が届かなくて、ジャンプしても何をしても取ることができなかった。
そのキツネは「どうせあのブドウはすっぱくて食べれたものじゃないんだ」と結論づけてあきらめることを正当化するというストーリー。
②好きな人がいて告白したかったが、その人が遠くへ引っ越してしまった。
どうせ告白しても断られていただろうと思うことにしてあきらめた。
以上のようなことが挙げられます。
よく合理化のような思考をしてしまう方へ
自分自身の望むことについて、悩んだり苦しんだりすることは当然ながらあります。
しかし、あきらめるために理由を付けて楽な道を選んでしまうということは、その過程の中で手に入れられる解決力や判断力、レジリエンスなどの成長力が失われる可能性があります。
防衛機制ではよくやってしまう癖があります。
合理化が癖になっている方は、困難なことに対して立ち向かうよう少しずつチャレンジすることをおすすめします。
きっと今までになかった成長を手に入れられると思います。
神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。