精神障害や精神疾患と聞くと、とても重たい病気のようなものを想像してしまいますよね。
しかし、日常的に感じている感覚や、それよくあるかも…と思うこともたくさんあります。
そのなかでも、多くの方が経験しているであろう『強迫性障害』についてお伝えしたいと思います。
「強迫性」と聞くと、どのようなことを想像しますか?
「きょうはく」という言葉は、一般的に「脅迫文」などのイメージが強いと思います。
なので、字面だけで「きょうはくせいしょうがい」と見ると、脅迫されたり脅迫したりというようなことを思い浮かべてしまいそうです。
しかし今回の強迫性障害の場合は、意味合いが異なります。
他の言葉で説明するのは非常に難しいのですが、
“強く何かに迫られているような感覚”
これは第3者にというわけではなく、“自分の感覚”としてという意味です。
最も経験者が多い事例として、
「あっ!家の鍵をかけ忘れたっけ?」
というものが挙げあれます。
(実際にかけているにも関わらずです。※本当にかけていなければただのかけ忘れですので)
「鍵をかけたはず…だけど、もう1度確認しないと心配だから1回帰って確認しよう!」
というような心理状況を言います。
もちろんこれが「1回経験がある」「たまに近しいことがある」程度では精神障害とは言えませんが、強迫性障害になる人の入り口と言えるのも事実です。
ちなみに、上記の例のような強迫については『確認強迫』と言います。
確認強迫以外に次のような強迫の種類があります。
■加害強迫
人を傷つけてしまったのではないか…と、以上に心配な気持ちに埋め尽くされるような状態を言います。
特に「人を傷つけていけない」「困らせてはいけない」などと教育を受けて生きた方や、1度傷つけてしまったことをトラウマの様に抱えている人に見られることが多いと考えられます。
■縁起強迫
縁起を担ぐ人は多いかと思いますが、その縁起に強く影響されてしまうような場合を言います。
例えば、
・縁起の悪い数字(13日の金曜日など)に敏感で、外出や他人のことが怖いと感じてしまう
・いつも左足から玄関を出るのに、右足から出てしまったことで必要以上に気になったり落ち込んだりする
などが挙げられます。
■不潔恐怖洗浄強迫
これは、潔癖症とも関連があるものと言えます。
一般的には、
・自分の手が汚れていて、他の誰かのことを汚してしまうことを恐れ手を洗い続けてしまう
などが挙げられます。
その逆で、
・誰かと接触または同じ空間にいたことを気にして、身を清潔にしたいという感覚に襲われる
ということも挙げられます。
いかがでしょうか。
身近でそんなことたまにあるかも…と思いませんか?
もし常日頃から思っている…という方がいらっしゃれば、強迫性障害の気があるかもしれません。
それで生きづらさを感じているときは、クリニックや心理カウンセリングルームなどで相談するのもおススメです。
神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。