自分でやってみよう!うつ病からの解放

自分でやってみよう!うつ病からの解放

自分自身でうつの緩和、予防を実践してみましょう。


「うつっぽいな」「うつ病かもしれない」など、うつかもしれないと思うことはありますか?

軽度のうつ傾向は時間が解決してくれることも多々あります。

それでも、来月、来週、明日、数時間後にどうしても元気な気持ちでいたいということもありますよね。


大前提としてうつ傾向が強い時や、うつ病の時に最も効果がある行動は、体と心を休めることになります。

具体的には会社や学校を休んで気のすむまで眠ることが一番。
また、自分な好きなことをやったりするのも効果的です。
例えば、映画や読書、旅行、食事会などですね。


今回はセルフケアとして上記以外で比較的簡単にできるものを、体の状態別に3つご紹介します。

【ケース1:緊張感が続いていたり、焦りや気持ちに余裕がない、何かに迫られている場合】

仕事の疲れが抜けなかったり、緊張感が抜けない場合など、リラックス効果により感情を安定させることが必要です。

そのためには、副交感神経の優位性を高めるのが効果的です。

副交感神経の優位性を高めることによって、心身のリラックスや精神を安定させる効果が期待されます。

副交感神経の優位性を簡単に高める方法として、半身浴やヨガ(ストレッチ)などがありますが、
今回はおすすめのリラックス方法として、半身浴の入り方をお伝えします。

ポイントは以下の通りです。
・血流を良くすること
・酸素をしっかり取り入れた呼吸をすること
・体や顔の筋肉をリラックスさせること

半身浴をする時のお湯の温度は38~40度に設定し、長くても30分程度に抑えましょう。

以下もあわせて何度かやるとより効果的です。
・両腕を上げ上半身だけで伸びをする
・顔の中心に力を入れて「パッ」と言いながら身体中の力を抜く
・呼吸は深く鼻から息を吸って、口からゆっくりとはく


注意点として、副交感神経は優位になりすぎるとリラックスしすぎてしまうので、半身浴の最後には手先と足先に冷たい水で数秒間だけシャワーをあててあげると、すっきりとした気持ちで安全に終えることができます。

(関連記事:猫のゴロゴロがもたらす 人間の幸福


【ケース2:仕事から帰ってきて家につくと使った体力以上に疲れを感じる、または体調不良になる場合】

これは副交感神経が優位になり過ぎてしまっている過度なリラックス状態です。
この場合は交感神経を少し優位にすることが望まれます。


交感神経の優位性を上げる方法として、最も簡単なことは散歩です。

できれば晴れた日に日光や風、鳥のさえずりなどの自然音を聞きながら15分~20分程度散歩するのがよいです。

同時に自然音は感情を落ち着かせる効果もあるので、気分障害を緩和させることも期待できます。

帰宅してすぐ緩和させたい場合や、雨の日の散歩は難しいと思いますので、そんなときにはつらすぎない筋トレや水シャワーも有効な方法です。

水シャワーはいきなり全身に浴びるのではなく、心臓から遠いところから始めてみてください。手先や足先から順番に気持ちいいと思える範囲で行ってくださいね。


【ケース3:誰にもつらさを言えない、眠れない、食事もままならない場合】

本来であればこのような状態である場合、苦しさや体調不良が伴ってしまう可能性が高いため、早急に専門の医療機関を受診することをおすすめします。


しかし、まだそこまででもないという場合は瞑想(めいそう)を取り入れてみてください。
日本ではあまり主流ではありませんが、世界ではポピュラーなリラックス方法です。

瞑想では、ストレスの緩和以外にも脳内のセロトニンが増えるという研究データもあります。

うつ病は、脳内のセロトニン不足によって引き起こされると言われているので、瞑想がうつ病に効くということも信頼性に足りると思います。


セロトニンは精神を安定させる作用や自律神経・ホルモンのバランスを整える役割をになっており、多幸感を感じることができます。

瞑想の仕方は簡単です。
1. はじめに、家の中で場所を決めます。できれば椅子や布団の上などが好ましいですね。
2. 次に、座ったまま1分間程体を伸ばしたりひねったりしてストレッチを行ってください。
3. いよいよ瞑想を始めます。目をつむって極力何も考えずに、呼吸に集中します。

  呼吸の音、心臓の音、血管の脈打つ音などが聞こえてきます。最初はどうしても何かしら考えてしまうと思いますが、その雑念さえも体の一部として客観的にとらえ、呼吸を整えながら静かに瞑想してください。

最初は5分、慣れてきたら20分ほどで瞑想を行います。

瞑想が終わったら目を空けた状態で1分間、楽な体勢で休んだら終了です。
(関連記事:瞑想(めいそう)によって生まれる新しい幸せの感覚

今回は3つのケース別に効果的かつ自分でできるものを紹介しました。

比較的短時間で効果があらわれ、定期的に行ってもその効果が期待出来ます。


ケース1と2は状況に合わせて、ケース3の瞑想は少し疲れた時や気持ちに違和感を覚えたときなどにいつでもできます。

瞑想はセロトニンという人間の幸せを作り上げる脳内成分を生み出す力がありますので、特におすすめです。

少し疲れた時など試してみてください。


この記事のライター

神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。

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