“レジリエンス”という言葉を知っていますか?
皆さんがよく知るストレスと対になる言葉です。
レジリエンスとは
英語では“resilience”。
回復力やしなやかさという意味をもちます。
これはカウンセリングの際にも同じような意味で使われます。
皆さんが知るストレスとは、“外界からの圧力”を意味します。
ストレス(=外界からの圧力)を受けると当然ながら心に圧力がかかるわけですから、それと同時にレジリエンス(=回復力、しなやかさ)が発動します。
つまり、もともとの精神状況を保とうとする作用、これがレジリエンスというわけです。
現在ではこのような概念でレジリエンスという言葉を使うのが一般的になってきています。
なぜレジリエンスを知ってほしいのか
人は誰しもが誰かと接触して生きています。
どんなに1人が良いと言っても、1人で生きていけると言っても、誰かしらとコミュニケーションをとることになります。
自分以外の人間との接触や、環境の変化によって、大なり小なりのストレスは必ず受けることになるのです。
前述しているように、ストレスとは外界からの圧力ですので、避けようがないと言えます。
そしてよく耳にするストレス耐性とは、以下のような考え方が妥当だと考えます。
・ストレスに対して鈍感な人
・レジリエンスが高い人
ストレスに鈍感というのは、外界(他者や環境)とのコミュニケーションや事象への感覚が鈍感であるということです。
そのため、他の人より悩む回数や悩む深さが軽度だと言えます。
だからこそストレスに対して鈍感な人以外は、なるべく苦しみや悲しみ、怒りに悩まされないようにレジリエンスを知り、高める必要があるのです。
レジリエンスを高めるためには
レジリエンスが高い人のことを“レジリエント”と言います。
レジリエントになるために必要なことは、ハワイのカウアイ島で行われた研究によって明らかになっています。(詳細はまたの機会に)
レジリエントとそうでない人には、明らかな生活上の違いが存在します。
それは“最低でも1人以上の親身になってくれる人がいる”ということでした。
ストレスとレジリエンスの関係性を鑑みると“相談をすることができる状況”が常にある人は、レジリエントになる可能性が極めて高いと言えます。
あなたには親身になって相談を聞いてくれる人はいますか?
いらっしゃらない方にとっては、親身になってくれる方が突然現れることを期待するのはそう簡単なものではないと思います。
先述している研究結果では、次のような人が対象になっていることが分かりました。
・両親
・親族
・学校の先生
・友達
・先輩
・職場の同僚や上司
などです。(配偶者や恋人がほとんどいなかったのが特徴的です。)
思い当たる方はいますか?
相談できるほどの人はいないな…という場合、自分の気持ちを伝えずに他者に心を閉ざしてしまっている可能性もあります。
その場合は、オープンマインドを学んでみてはいかがでしょうか。
レジリエンスを知るということは、今自分がおかれている生活環境や人付き合いを見つめなおすことにつながります。
この記事を読んでいただいた方が、少しでもレジリエントに近づいたら嬉しいです。
神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。