今回は性教育YouTuber シオリーヌさんのチャンネルで公開されている、
『#ActiveBystander=行動する傍観者』という1本の動画をご紹介します。
(※本記事の作成にあたり、シオリーヌ様から掲載許可をいただきました!)
2020年の10月11日、国際ガールズデーに合わせてYouTube上で公開されたこの動画は、
その強いメッセージ性と内容で共感を呼び、今もなおTwitterやTikTokといったSNSで拡散され続けています。
ActiveBystanderとは、行動する傍観者になって性被害を減らそうという啓発活動で、国連やオーストラリア政府も啓発動画を作成しています。
日本では、作家のアルテイシアさんとシオリーヌさんがタッグを組み、『#ActiveBystander=行動する傍観者』という動画が誕生しました。
この動画は、性被害を目撃する第3者の目線で描かれています。
動画の前半では、「自分には関係ない」と見て見ぬ振りをする傍観者の姿を、
そして動画の後半では、何らかのアクションを取る目撃者の姿を描いています。
動画内では、以下のような性被害のシーンが切り取られています。
■エスカレーターでスカートの中を盗撮される
盗撮被害については、こちらの記事でも取り上げていますが、近年被害が増えている犯罪の1つです。
■通りすがりの男性にわざとぶつかられる
筆者もショッピングセンター内で、すれ違う女性に次々と肩からぶつかりに行っている男性を目撃したことがあります。
思わず女性が倒れこんでしまうほどの強い力で、意識的にぶつかっていました。
■すれ違いざまに自転車に乗った男性に胸を触られる
これは筆者、そして筆者の友人も全く同様の被害に遭ったことがあります。
■しつこくナンパされる
女性が嫌がるそぶりを見せているにも関わらず、しつこくつきまとう人っていますよね。
多くの人が目撃および経験したことがあるのではないでしょうか。
■トイレに行った隙に、自分の飲み物に薬を入れられる
元リクルート社員の事件で、こういった被害は皆さんもご存じかと思います。
■飲みの席で過度に触られる、お酌を強要される、彼氏はいるのかと質問される
どれもあるある化しているセクハラ被害ですね。
こういった日常的に潜む性暴力の実態が映像化されたこの動画。
私がこの映像を初めて見たとき、1番に感じたのは「よくある光景ばかりだ」でした。
女性として生きるなかで常態化してしまっている性被害、恐怖の数々。
男性から見ると、「こんなことが本当にあるのか?」と思われるかもしれません。
だからこそ、目に見える形で表現されたこの1本の動画に非常に価値を感じました。
テレビコマーシャルとして流すべきなのではないかと思うほどです。
本動画内では、“見て見ぬ振りが性暴力をしやすい社会をつくっている”と訴えます。
読者の皆さんも、「自分だったらどう行動するか」を考えながら、ぜひ1度この動画を見てみてください。
大貫 詩織(おおぬき しおり)さん
1991年生まれ、神奈川県出身の助産師。
思春期保健相談士の資格も持つ。
シオリーヌの名前でYouTuberとしても活動しており、「性の話をもっと気軽にオープンに」をテーマに動画配信を行っている。
2021年11月現在のチャンネル登録者は16万人越えである。
その他にも、学校やオンラインサロンなど多方面で性教育活動を行っている。
初めまして、助産師のシオリーヌです! 性の話をもっと気軽にオープンに、をテーマに 正しい知識を明るく楽しく学ぶための動画を配信します。 動画で取り上げてほしいテーマを募集中! コメントでお知らせください。 ------------------- 大貫 詩織 (シオリーヌ) 助産師/思春期保健相談士 総合病院産婦人科にて勤務ののち、現在は学校での性教育に関する講演や性の知識を学べるイベントの講師を務める。 性を学ぶオンラインサロン「yottoko labo」オーナー。 講演やイベント登壇のご依頼は公式サイトから。
岡山県生まれ。大学で英米語を専攻するも、韓国語のほうが得意。
興味・関心をもったトピックスについてジャンルを問わず執筆。
平和主義者。好きな言葉は「好きこそ物の上手なれ」