DV(ドメスティックバイオレンス)と聞くと、家族や恋人からの身体的な暴力を想像する人が多いのではないでしょうか。
そもそもDVとは、配偶者や恋人・家族など身近な人間から受ける暴力のことをさし、身体的な暴力だけでなく、精神的・経済的・性的などさまざまなパターンがあります。
今回はその中の「多産DV」について紹介します。
「多産DV」とは
簡単に言うと、女性側の合意がないまま妊娠・出産を繰り返させ、身体的だけでなく経済的にも時間的にも縛り、女性の意思決定や自由を侵害することです。
つまり、双方の合意があればたくさん子どもを産んでも「多産DV」には該当せず、女性側が拒否または産みたいという意思がないにも関わらず、避妊をせず妊娠・出産をさせることを多産DVと言います。
・4人以上子どもを産んでいる
・女性側が恐怖で断れない状況にある
・年子など出産までの期間が短い
など多産DVを疑う基準はありますが、一概にそうだと判断できないのが多産DVの難しいところでもあります。
女性側で低用量ピルなどを服用し避妊するなどの手もありますが、本来であればお互いの考えを話し合う必要のあることですよね。
相手が怒ってしまうかもしれない・傷ついてしまうかもしれないから避妊を断れない…
というのは健全な関係性とは言えません。
断ると暴力をふるわれる可能性がある場合には、しかるべき専門機関へ相談することも検討すべきでしょう。
■DV相談ナビ(男女共同参画局)
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/dv_navi/index.html
■配偶者暴力支援センター
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/01.html
場合によっては警察や、離婚も視野に入れているのであれば弁護士に相談することも考えられます。
特にモラハラ気質のある男性は、妊娠・出産や育児で女性を縛り、経済的にも精神的にもだれにも頼れない状態にさせ、女性を追い詰めることもあります。
「なんでそんなこともできないの?」と日ごろから言われていると、自分の意思なんか重要ではないと思ってしまう女性もいるかもしれません。
今はネットも普及していますし、少し変だなと思うことがあったら相談してみてはいかがでしょうか。
自分のことだけでなく、身近に「これって多産DVかも?」と思う人がいたらぜひ教えてあげてください。
1994年、新潟県生まれ。フェミニスト。働く女性の力になりたい。
大学では韓国語を専攻していました。IT営業、コンサルの経験有り。
趣味はツイッター、好きな食べ物はおにぎりです。猫好き。
気になった出来事を自分の考えとあわせて発信します。(女性差別に関する記事多め)