2022年9月5日、大津地裁にて10代の孫に祖父が性的暴行を加えた事件の公判が行われ、強制性交等罪や強制わいせつ罪、児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪で懲役7年6ヵ月の実刑判決が言い渡されました。
あまりにもショッキングなこのニュース。
被害は下記のように報道されています。
2020年・・・当時中学3年生だった少女の後頭部をつかんで脅迫、性的暴行を加える 2021年・・・少女の下半身を触る その他にも、小学生だったころの少女の裸を撮影した画像を所持。 |
祖父は画像の所持を認めたものの、強制性交等罪や強制わいせつ罪について無罪を主張。
それだけにとどまらず、「少女から触ってほしいと言われた」などと主張したと言います。
裁判長を務めた畑山靖氏は、少女の証言の信用性を認め、「酌量の余地は皆無である」と述べました。
ここで皆さんに知ってほしいのが、『グルーミング』と呼ばれる性犯罪の手口です。
子どもの従順さにつけこんで、相手から好かれるよう準備行動を繰り返し、信頼関係を築いた後にその信頼を利用して性的行為を行います。
自分が被害者であるという自覚すら芽生えないケースも多々あり、周囲の大人も気づきづらいというのが難点です。
グルーミングは、自分と近しい人(親族や学校の先生など)だけでなく、オンライン上で知り合った人から行われる場合もあります。
「2人だけの秘密だよ」
「他の人に言ったら家族が大変なことになるかもしれないよ」
などと、加害者に依存させる状況をつくって洗脳操作を行うことで、加害行為が長期化することもあります。
被害者の多くは、家庭崩壊を恐れ、なかなか被害について打ち明けることができないと言います。
そればかりか、女の子に生まれた自分が悪いのだろうかと自責する子もいるそうです。
自分を守ってくれる存在であるはずの身内から被害に遭う当事者の気持ちはもちろん、
愛する我が子を性的対象として加害するものが、自分の身内にいると知ったときの保護者の絶望は想像するに堪えません。
家族から性被害に遭った場合、多くの被害者が加害者と今後も顔を合わせる可能性が出てきてしまいます。
どういった関係性であったとしても、1人の人生が犯罪者のせいでむしばまれることはあってはなりません。
性犯罪者としてきちんと裁きを受け、重刑が課されるべきだと思います。
新たな被害者を生まないために、こういったニュースを目にした際は、“正しく裁かれているか”にも注目してほしいです。
岡山県生まれ。大学で英米語を専攻するも、韓国語のほうが得意。
興味・関心をもったトピックスについてジャンルを問わず執筆。
平和主義者。好きな言葉は「好きこそ物の上手なれ」