皆さんは、この記事のタイトルを見て「当たり前だろ」と思いましたか?
それとも「そんなことない」と否定的な感情になりましたか?
当たり前と思った方、その家庭は何人の子どもを育てていて、子どもは何歳だと想像しましたか?
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先日Twitter上にとあるツイートがされました。
内容は、
「年収1000万円の手取りは730万円。所得制限により子どもを行きたい高校に行かせることができない。730万円で子ども3人は貧乏。」
というもの。
年収が高いが故に子ども手当や補助を受けられないケースが多く、(私立の)学費を給料だけでまかなうのは難しいため子どもの望む進路に進ませてあげられず申し訳ない、贅沢なんてしていない、旅行はずっと行っていない、車も買えないという内容でした。
この家庭でいえば、1ヵ月あたりの手取り額は約60万円。
家族5人で分配したら1人あたり146万円/年。
金額を見るとまあまあいいのでは?と感じてしまいますが、家賃、光熱費、食費、交通費、その他必要経費はまだまだたくさんあります。
人が増えればその分増える支出。
ましてや一般家庭が受けている支援を受けられないとしたら…
はたして十分な金額と言えるでしょうか?

現在施行されている児童手当や補助制度は誰でも受けられるものではなく、年収が上がれば上がるほどその額は下がっていく、もしくはゼロになります。
所得税収の約5割を全体の4%の人たちがまかなっているにもかかわらず、累進課税+所得制限による子育て支援ゼロという、“稼いでいる分たくさん税金を納めているのに支援を受けられない”高所得世帯。
みんなが同じ支援を受けたうえで、高所得世帯が余ったお金を好きなように使える世の中ではないのです。
極端に言えば、高所得世帯と呼ばれている人たちの子どもが支援を受けられず希望の進路をあきらめて、支援を受けられる年収の家庭の子どもたちは借金を抱えるかわりに自由に進路を選べているのです。
<所得制限の例> ・高校の無償化 年収によって支給額が変わる他、一定額を超えると支給対象から外されます。
・子どもの医療費負担 所得制限を設けていない自治体もありますが、なかには収入によって医療費負担を求める自治体もあります。
・奨学金貸与 無利子・有利子のそれぞれに所得制限があり、一定額を超えると受けることができなくなる奨学金もあります。
・その他給付金 例えば、令和3年に政府が発表した子育て世帯への臨時特別給付金(10万円)は所得制限があり、その金額を超える年収がある親のいる家庭には給付されないというものでした。 |
逆に補助を受けられる世帯はどうなのか。
筆者が気になったのが、
「シングルマザーで女手一つ年収100万円でしたが、2人の子どもは大学まで行きました。730万円は羨ましい」
というリプライ。
どんなに節約したって家族3人が生きていくには少なすぎると感じる金額です。
生きていくのがやっとでは?むしろ1人でも生きていける金額ではないのでは?と感じましたが、当時のその家庭の状況も、住んでいるところも知りませんから、どんな生活をしていたかは到底想像はつきません。
ただ、この結果はもちろん本人たちの苦労や努力もあったと思いますが、社会保障や奨学金という制度のおかげでもあって、鼻高々に皮肉のように子どもを大学まで出したことを訴えるべきではないと感じました。
このリプライに対しては、
「学費から医療費まで無料で受けられる援助があったから、奨学金を借りることができたから、100万円しか稼がなくても子どもを大学まで出せて逆に羨ましい」
「母子家庭なら年収100万円でも子ども2人を大学まで出せるなんて。社会保障ってすごいな…知りたくなかった…」
といった引用リツイートがされていました。

増税に物価高、どれだけ稼いでも足りないくらい今の日本はとにかく出ていくお金が多いです。
10年前、20年前、30年前の年収1000万円と、今の1000万円は同じではありません。
手取り額は年々下がっているのに、それでも1000万円と聞けば無条件でいい暮らしができていると思われています。
どこに住んでいるのか、子どもが何人いてその子どもは何歳なのか、ふたを開けてみないとその家族の実態は想像もできません。
低所得で苦労している家庭を見捨てる気はありませんが、何よりも私たちの生活を支えてくれている高所得家庭がこんな苦労を吐くような社会であってはいけないと思います。
1996年、新潟県生まれ。
趣味は献血、フォロワー1人のインスタアカウント有。
日本一の抹茶アイスを作るため研究中。