文部科学省が発表した、令和2年の18歳以下の自殺者数は479人でした。
それ以前は毎年300人前後でしたので、過去最多となります。
月別に見ると夏休みなどの長期休暇明けに増加している傾向があり、昨年だけは8月の件数がそれまでの倍と顕著に増加しています。
では、なぜ自殺者数がこれほどまでに増加したのか。
令和2年というと、皆さんすぐに想像がつくかと思いますが、コロナの影響が非常に大きいと言えます。
・リモートワークで十分な学習が受けられないことによって、将来の不安を感じる。
・今まで経験したことのない生活様式に対する過度なストレス。
・経済状況が悪化したことによる家庭環境の変化。
・家庭内での虐待
推測すれば要因と考えられるものはさまざまです。
母子家庭で金銭的余裕がなく、インターネット環境が整えられずに、子どもがリモート授業を受けられないと嘆いているお母さんもいました。
コロナ渦では学習環境に格差が生まれ、この格差が学生たちの将来の不安をあおるきっかけにもなっているのです。
実際に、昨年の自殺者のうち「進路に関する悩み」「学業不振」が原因であった人は、併せて100人を超えており、なかでも高校生の自殺者数は329人と目立っています。
政府は感染者数を減らす努力をひたすら続けているようですが、大人たちの決定に従うしかない学生たちは、学校行事や大会への参加ができないという抑圧された形で感染拡大防止に大きく貢献しています。
にも関わらず、国は2021年にオリンピック・パラリンピックを開催しました。
学校規模と世界規模
リスクの違いは明らかではないでしょうか。
病床が確保できない、感染者数が今日は何人、毎日同じニュースが繰り返し流されていますが、
まだまだたくさん伝えなければならない現実があるかと思います。
休校やリモート授業で満足のいく教育を十分に受けることができなかった学生や、精神的に疲弊してしまっている学生に対して、私は直接手を差し伸べることができないので、このように記事にすることしかできませんが、将来を憂い“死“という選択をしてしまう若者がこんなにも多くいるという現実を、まずは多くの人に知ってもらいたいです。
FABOnews.にもカウンセラーがおりますので、どこに相談したらいいか分からない…と悩みを抱えている方がいらっしゃれば、気軽にご連絡いただければと思います。
この記事を読んでくれた方、1人でも多くの命が救われることを願っています。
1996年、新潟県生まれ。
趣味は献血、フォロワー1人のインスタアカウント有。
日本一の抹茶アイスを作るため研究中。