夏になると増えるのが、子ども(およびペット)が車内に置き去りにされることで起きる死亡事件です。
ちょっとの間だけなら大丈夫だろう…
寝ている子どもをわざわざ起こすのも…
なんて思ったこと、ありませんか?
JAFの検証によると、気温35度の炎天下で駐車し、窓を閉め切った状態でエンジンを停止させた場合、15分で人体に危険な暑さ指数に達するとされています。
残念ながら、今年も尊い命が奪われました。
■1歳児と2歳児の姉弟が熱中症とそれに伴う多臓器不全で死亡/神奈川県
母親は駐車場に車を停め、子どもを置き去りにしたまま知人宅に数時間滞在したとされています。
「車のエンジンをかけ、エアコンをつけていた」と供述していますが、熱中症により幼い2人は亡くなりました。
■1歳児が熱中症で死亡/新潟県
父親が息子を保育園に預け忘れ、車内に残したまま出勤。
約3時間後、コンビニに立ち寄った際に息子の存在に気付くも、すでに意識はなくそのまま亡くなりました。
同年福岡県では、子どもが置き去りにされる事案が70件以上報告されています。
明らかにネグレクトだと思われる事案もあれば、子どもを保育園に預けたと思い込んでいて…といったうっかりが引き起こす事案もあるようです。
SNS上では、子を持つ親のさまざまなヒヤリハット事例も共有され、「ありえないことではない」という声も見受けられましたが、いくら故意でないとは言え、子どもを忘れ放置するとは親としての責任感がないと強く主張したいです。
「幼い命が奪われている以上、それはネグレクトです。」
と強いメッセージを発信しなければ、こういった痛ましい事件の再発を防ぐことはできません。
皆さんはどこで車内の置き去りが多発すると思いますか?
それはパチンコ店です。
千葉県警は子どもの車内放置撲滅に積極的に取り組んでおり、県内のパチンコ業者組合などに協力を依頼し、「車内放置は児童虐待です」と書いたステッカーを店内に貼るなど、呼びかけを行っています。
この他にも、千葉県知事と千葉県警察本部長は連名で緊急メッセージを発出。
「子どもを車内に置き去りにすることは、児童虐待(ネグレクト)にあたります」
「そのような車を見かけたら躊躇なく警察等への通報をお願いします」
と強いメッセージを発信しています。
車内の置き去りのみならず、幼い命が失われるニュースを見ていると、なかには親の想像力や危機管理能力があまりにも欠如しており、唖然としてしまうことがあります。
「親も子どもと一緒に成長する」と言いますが、最低限大人としての責任を果たせる人が子をもつ資格があるのではないか、そう思わずにはいられません。
岡山県生まれ。大学で英米語を専攻するも、韓国語のほうが得意。
興味・関心をもったトピックスについてジャンルを問わず執筆。
平和主義者。好きな言葉は「好きこそ物の上手なれ」