実態を知らない男性陣に女性はため息しか出ない…  男性視点からの"痴漢"

実態を知らない男性陣に女性はため息しか出ない…  男性視点からの"痴漢"

多くの男性へ伝えたい、痴漢の実態


この記事を目にしている男性の皆さんは、痴漢をした経験がありますか。

筆者の友人や、そのまた友人に同じ質問をしても、経験がないという回答はもちろん、見たこともないという回答が返ってくることがほとんどです。

当然ながら筆者も痴漢をした経験はないですし、実際に目にしたこともありません。


しかしながら、これまで出会ってきた女性に話しを聞くと、ほぼ100%と言っていいほど痴漢をされたことがあると返ってきます。

そこで、痴漢された被害者に対して加害者の数が少ない、見当たらないということに疑問を感じ、男性視点の痴漢を考えてみました。


以下、筆者が独自にアンケートを行いましたので、ぜひ男性を中心に見てほしいと思います。

本アンケートは、成人女性40名を対象に行ったものです。




□痴漢被害にあったことはありますか?  

40名中40名があると回答

□複数回被害にあったことがありますか?  

40名中38名があると回答

□最初に被害にあったのは何歳ごろですか?

15歳以下・・・18%
16歳~17歳・・・37%
18歳~20歳・・・35%
21歳~25歳・・・8%
26歳以降・・・2%
(暫定)




今回のアンケートでは、対象者全員が痴漢被害の経験者であり、大多数がまだ未成年である学生時代に最初の被害にあっていることが分かりました。

筆者自身は痴漢をしたいと思ったこともなく、痴漢をする人の気持ちが全くもって分かりません。


しかし、

・男性が思っている以上に女性のほとんどの方が被害にあっている。
・初めて被害に遭ったのは10代~20代前半という若年層に偏っている。

という実態から、若い女性に対する性的欲求なのか加害欲なのか判断は難しいですが、
痴漢をする男はそれなりに多いのだと再認識することになったわけです。

ただ、冒頭に申し上げた通り、私の周りの男性は加害の経験をわざわざひた隠しにしているとは思えないというのが正直なところです。

私自身がそうだったように、男性は痴漢被害がどれほど多いか自覚がなく、どれだけ恐怖や不安を与えているのかを知らないのだと考えられます。


そう、男という生き物は、現日本社会で同じ男性陣が痴漢という卑劣でくだらない行為によってどれだけ加害しているのか知らないのです。

同時に、女性は男性陣がどれだけ痴漢被害への理解が乏しいのかを知りません。

これは絶望と言ってもいいかもしれません。

筆者は、少しの時間でもその人と一緒に歩む「心理カウンセラー」という立場でもあります。

痴漢被害や性的な被害に遭われて傷付いたり、世の中をまっすぐに見れなくなる方も少なくありません。

男性の方へお伝えしたいことは、あなた自身が痴漢と関係無い人物であればとよい、というのは間違いだということです。


事実、男性から女性への痴漢被害は後を絶ちません。

あなたの家族や恋人、お子さんや大切な友達、尊敬する人などが痴漢被害に遭う可能性は極めて高いと言えます。

そんな時にあなたは、自分は痴漢なんてしないから関係ない、と言えるでしょうか。

もし、今後あなたの周りで痴漢をする者がいたら絶対に止めましょう。

もし、あなたの目に見える範囲で痴漢被害が起きていたら助けましょう。

もし、あなた自身に痴漢加害欲がある人であれば、被害を受けた女性を思い考え直してください。


私はこれからせめて自分の周りの人たちだけでも、痴漢をする愚かな性加害者から守るための行動をしたいと思っています。

この記事のライター

神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。

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