11月18日、フランスにて動物愛護に関する法案が可決されました。
これによってフランスでは、2024年からペットショップで犬と猫を販売することが禁止されます。
犬と猫をペットとして迎えたい人は、ブリーダーから直接購入するか、愛護団体から譲渡を受けるといった方法に限られるのです。
オンラインでの動物販売も、より適切に規制されます。
また、動物を購入する際には、責任をもって飼育することはもちろん、飼育に関する知識があることを誓約する書類の提出が義務付けられ、
さらには書名から購入までの間に7日間空けなければいけません。
衝動的な購入を避けるために、改めて考えなおす時間を設けるという意図があります。
うさぎや魚などは引き続き販売されますが、衝動買い防止のため、ショーウィンドウへの陳列は禁止となります。
この他にも、
・ペットを虐待死させた場合は、禁錮5年、罰金7万5千ユーロ（約980万円）を科す ・2026年から施設におけるイルカやシャチのショーを禁止 ・2028年から移動型サーカスでの野生動物の利用を禁止 ・ミンクの養殖禁止 |
といった法改正が行われています。
一方、日本の現状を調べてみると、環境省が発表している2019年度の犬猫殺処分件数は以下の通りでした。
犬 … 5,635件
猫 … 27,108件
計32,743件
件数としては年々減少をたどっているものの、依然として多い数値です。
最近では、コロナ渦によるペット需要の高まりも問題視されました。
安易にペットを購入し、身勝手な理由で返品を申し出たり、保護団体に引き取りを依頼したりする人が目立ったためです。
2020年および2021年度の犬猫殺処分件数がどう変動するか、気になるところですね。
世界の実情を知ると、日本が動物に対する保護活動に後れを取っていることがよく分かります。
今まで気に留めて考えることがなかった人も、“ペットショップ”の存在について、今一度考えてみてほしいです。
岡山県生まれ。大学で英米語を専攻するも、韓国語のほうが得意。
興味・関心をもったトピックスについてジャンルを問わず執筆。
平和主義者。好きな言葉は「好きこそ物の上手なれ」