うつ病は気分障害(感情障害とも言う)のなかの1つです。うつ病は、大きく3つの種類に分けられます。
(※2014年以降は気分障害という言葉自体が医療書において削除されていますが、本記事では分類説明のために使用します。)
双極性障害
双極性障害には“双極性障害”と“気分循環症”の2つがあります。
■双極性障害
双極性障害とは躁状態とうつ状態の2つの側面を持っていて、それらを繰り返す障害のことを指します。
・躁状態 → 気分がとても高揚している状態
・うつ状態 → 気分がとても落ち込んでいる状態
■気分循環症
気分循環症とは、軽度の躁状態とうつ状態を繰り返す障害のことを指します。つまり双極性障害の軽いものです。医療機関ではすでに使われなくなった言葉ですが、一般的には躁うつ病と言われています。
うつ病性障害
うつ病性障害には“大うつ病”と“気分変調性”の2つがあります。
■大うつ病
いわゆるうつ病のことです。うつ病は、気分の落ち込みや、何も楽しめない、疲れやすいなどといった状態が続いてしまうことを指します。
(関連記事:うつ病は決して特別なものじゃない)
■気分変調性
大うつ病の気分の落ち込みよりかは軽いと判断できるもので、それが一定期間ずっと続いてしまっている状態です。大うつ病の軽いものと言えます。
非定型うつ
うつ病の1種ですが、気分反応性とも言います。気が進まないことに対してはうつ傾向が強まり、遊んだり好きなことをしている時はうつ傾向がなくなるのが特徴です。新型うつなどとも言われたりします。
これらが気分障害と言われていたもので、平たく言うとうつの種類と言えます。
それぞれ発症する原因として一定の答えがあるわけではありません。うつの概念が生まれてから研究が進んでいますが、これだという答えが出るまでには至っていないのが現状です。
現在うつ病として定義されているものでは、これら3種の障害を患う方が多いかと思います。
単にうつっぽいなぁと思ったり、うつ病かも…と思うときでも、そのうつ病には種類があることを知っておくと、症状を理解しやすいかもしれません。
また、躁状態はうつと真逆の症状ですが、躁状態の後は多くの場合うつ状態が続くので、激しい気分の上下でうつだと気づかない場合があります。
少しでも気分の違和感を感じる時は、自分でできるうつ病の対応策などを試みて、早めの対処を心がけていきましょう。
(関連記事:自分でやってみよう!うつ病からの解放)
神奈川県生まれ。心理カウンセラー・キャリアコンサルトの有資格者。うつ病 / パニック障害 / 適応障害 / 依存症 / などの精神疾患から仕事や日常的な悩みなどを幅広くカウンセリング活動を行う。社会問題から心理学関連、カウンセラー活動記録、研修・教育、など人や仕事に関わるジャンルでライティングを行う。趣味は、アニメ鑑賞、競馬、散歩。採用コンサルタント、就業ケアマネージャーとしても活動。