韓国の男性アイドル“BTS(防弾少年団)”
皆さん1度はこの名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
BTSは2013年にデビューした7人組のヒップホップグループで、高い音楽性やパフォーマンスが人気です。
その人気は韓国国内にとどまらず、世界的なアーティストとして音楽史にその名を刻み続けています。
BTSの影響力は今や世界規模です。
そして彼らはその影響力を使って慈善活動に精力的に取り組み、多くの称賛を得ています。
2017年からBTSと所属事務所であるBIGHIT MUSIC、韓国ユニセフ協会はパートナーシップを締結し、『LOVE MYSELFキャンペーン』を通じてユニセフのグローバルプロジェクト『#ENDviolence』を支援してきました。
(日本ユニセフ協会とも2018年からパートナーシップを締結しています。)
LOVE MYSELFキャンペーンでは「自身を愛することが真の愛の始まりだ」というメッセージを掲げ、#ENDviolenceの活動を精力的に広めています。
#ENDviolenceとは、子どもたちにとって暴力のない安全な世界をつくるため、ユニセフが2013年から始めたグローバルプロジェクトです。
世界中の子どもが受けている暴力の実態を明らかにしながら、暴力根絶のためにさまざまな施策に取り組んでいます。
統計として、以下のようなものが挙げられています。
・毎年全世界の子どもの2人に1人、延べ10億人が暴力を受けています。
・2~4歳の子どものうち、約3億人以上が養育者または保護者から虐待を受けています。
・11~15歳の学生のうち、約32%が学校でイジメにあっています。
・20歳以下の女の子のうち、1億2000万人が性暴力にあったことがあります。
数字で見ると、早急に社会全体で問題解決に取り組まなければいけない状況であると理解できますね。
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2021/10/5、ユニセフは基幹報告書『世界子供白書2021』を発表しました。
そのなかで、BTSとのパートナーシップ締結以降、
LOVE MYSELFが約500万回のツイート、5000万回の以上のエンゲージメント(いいねやコメントといったツイートに対する反応)を生み出したとし、
LOVE MYSELFを成功したキャンペーンとして紹介しています。
BTSの過去の活動においては、ワールドツアーの会場にて#ENDviolenceの特設ブースを設けて情報を発信したり、
LOVE MYSELFのグッズ販売による収益や、アルバム『LOVE YOURSELF』の売り上げの一部を寄付したりしています。
現在も継続的に若者へメッセージを発信しており、最近でも国連でのスピーチが話題になったばかりです。
2021年までの4年間の活動のなかで、#ENDviolenceに支援した額は約4億円にものぼると明かされています。
こうした数々の功績に、ユニセフは格別な感謝を伝えています。
BTSのファンはARMY(アーミー)という名前で呼ばれますが、メンバーの誕生日にARMYが募金活動をするなどして、良い広がりを見せているようです。
大規模なファンダムをもつBTSが及ぼす影響はすばらしいですね。
彼らの功績を報じる韓国国内の記事に対しては、以下のようなコメントが寄せられていました。
「BTSのファンたちはコロナ渦でとても大変な時期にすごいですね。リスペクト」
「本当に明かされていない寄付もとても多いし、この歌手にこのファンありですね」
「BTSの善良な影響力、本当に称賛します!」
自国のアーティストということで、皆さん誇らしく感じているようです。
今後のさらなる躍進にも期待が高まるBTS。
LOVE MYSELFと#ENDviolenceの活動に興味があるかたは、ぜひ以下のリンクもチェックしてみてください!
BTS(防弾少年団)のLove Myselfキャンペーンと共に実施する#ENDviolenceキャンペーン | 日本ユニセフ協会
https://www.unicef.or.jp/endviolence/bts/2018年4月、日本ユニセフ協会、BTS(防弾少年団)、Big Hit Entertainment社がパートナーシップを締結。子ども及び青少年に対するあらゆるかたちの暴力を撲滅することを目指して、ユニセフの#ENDviolenceキャンペーンが始まります。
岡山県生まれ。大学で英米語を専攻するも、韓国語のほうが得意。
興味・関心をもったトピックスについてジャンルを問わず執筆。
平和主義者。好きな言葉は「好きこそ物の上手なれ」