WHOも警鐘を鳴らす「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」とは?

WHOも警鐘を鳴らす「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」とは?

耳の健康を守るために、今から予防を始めましょう!


「音楽を聴くため」
「ゲームをするため」
「動画を視聴するため」

日常でイヤホンやヘッドホンを使う場面はたくさんあると思いますが、使い方によっては難聴の原因になることもあります。

「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」とは

音というのは、外耳から中耳まで空気の振動として伝わります。
蝸牛(かぎゅう)という器官が振動として伝えられた音の情報を電気信号に変えることで、蝸牛神経を介して脳に伝え、脳はその電気信号を音として認識します。

しかし、ヘッドホンやイヤホンで大音量の音楽を聞き続けることにより、音の振動を電気信号に変えて脳に伝える役割をしている有毛細胞が徐々に壊れてしまいます。

それにより引き起こされる病気を「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」と言います。

特徴

ゆっくりと進行していき、少しずつ耳が悪くなっていくため、初期段階ではなかなか気付くことが難しいのが特徴です。

気づくことのできる症状としては、耳鳴り・めまい・低音難聴・耳閉感などがあげられます。

治療

有毛細胞が壊れる前であれば、耳栓を使う、定期的に耳を休ませるなど、耳の安静を図ることで回復します。

特徴で記した症状が出ている場合は、難聴が進行している証拠です。

有毛細胞が壊れた後では、基本的にこれを元に戻すことはできませんので、少しでも耳に異常を感じたらすぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

予防

・大音量で聞かない
大音量は大きな振動を与えるため、有毛細胞にとって大きな負担となります。
音量は60%以下にすることが好ましいため、音が聞こえないからと音量を上げるのは避けましょう。

・イヤホンやヘッドホンにもこだわる
周りの雑音が入ってしまうと、音楽に集中しようとつい音量を上げてしまう方もいると思います。
周囲の音を遮断するノイズキャンセル機能がついたものであれば、音楽にだけ集中できるので、小さい音で音楽を楽しめます。

・イヤホンの使用時間を制限する
世界保健機関(World Health Organization:WHO)では、1日60分以内の使用を推奨しています。
どうしても難しい場合は、1時間イヤホンをしたら5~10分の休憩時間を作る、イヤホンを使わない日を作るなどしましょう。

WHOは、世界の若者11億人が大音量による聴覚障害のリスクがあると発表しており、みなさんが思っているよりも深刻な問題になっています。

1度壊れた細胞を元に戻すことは現状できません。
今ある有毛細胞を減らさないためにも、今から予防を始めましょう。

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