東海旅客鉄道株式会社が、2022年2月11日から4月24日の間、土日・祝日のみ特定の新幹線「のぞみ」の1両を『お子さま連れ専用車両』として運行しています。
こちらは1両まるごとお子さま連れの方のみ乗車可能になっており、大人1名と小学生以下の子ども1名から申し込みが可能です。
6歳未満の乳幼児については、席利用がなければ無料で乗車できます。
この他にも、1ドリンク引換券がもらえる特典付き。
(※座席1利用に対して1枚付与されます。)
設定列車のスケジュールはこちらからご確認いただけます。
乗客はみんな同じ子連れなので、周囲の目を気にすることなく乗車できると、子育て世代からは好評なようです。
筆者もよく新幹線を利用しますが、乗車中ずっと泣きっぱなしの乳児や、何度も席を立ってじっとしていられない子ども、さまざま目にしてきました。
あやす親御さんはまともに座ることもできず、大変そうだなとその度に思います。
また、いくらあやしても何度注意しても変わらない状況に、“迷惑だと思われている”という親御さんの焦りも垣間見え、気の毒に思える時もあります。
『お子さま連れ専用車両』が生まれることになった背景には、恐らく「子連れの利用客をうるさいと思う人がいる」という意識が隠れていると思うのですが、筆者としては“見え方”の問題なのではないかと考えます。
子どもに声をかけ続け、あやし続ける姿を見て、果たして迷惑だという感情が湧くでしょうか。
筆者が感じたように、気の毒だといたたまれなくなる方もいれば、全く気にならないという方もいらっしゃるでしょう。
片や気に障る方もいるのだとは思いますが、それは寛容ではないと感じます。
しかし、我関せずとばかりに子どもを野放しにしている親を見れば、不快な気持ちになるのも頷けます。
親としてできる限りの対処をしているかどうか。
その見え方で人の受け取り方は変わってくるのではないでしょうか。
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上記の記事でもお話しましたが、やはりお互いの立場を理解し合えないのであれば、それ専用の新しい場所が必要になってくるのだと思います。
『お子さま連れ専用車両』も、子育てをする方にとっては非常に助けになりますし、良い取り組みであるということは間違いないですが、徐々に境遇の違う者同士が相容れなくなる社会に向かっていくのは少し寂しい気もしてしまいますね。
岡山県生まれ。大学で英米語を専攻するも、韓国語のほうが得意。
興味・関心をもったトピックスについてジャンルを問わず執筆。
平和主義者。好きな言葉は「好きこそ物の上手なれ」