3月27日は「さくらの日」、1992年に日本さくらの会が制定しました。
日本の歴史・文化・風土と関わりが強い桜を通して、自然や環境に関心を持ってもらいたいという思いが込められているようです。
桜が咲くと、その美しさや艶やかさに見とれてしまいますよね。
それと同時にすぐに散っていってしまうはかなさのようなものも感じてしまいます。
少しの期間しか楽しむことができないものだからこそ、その年の開花時期が気になってしまう方も多いのではないでしょうか。
九州から関東にかけてはもうすでに開花しているところも多いと思いますが、東北から北海道はまだまだこれからですね。
桜を知ろう
日本国内の桜の歴史を辿ると『万葉集』(7世紀後半~)までさかのぼります。
万葉集の中に桜の記述が出てくるのです。
桜といえばお花見ですが、およそ700年代までは「梅」の方が日本のお花見としては主流だったようですね。
ではいつから桜でお花見をするようになったのか?
『日本後紀』には、812年に嵯峨天皇が京都の神泉苑にて桜でお花見をしたことが記録されています。
日本で初めて超有名貴族が桜でお花見をしたことで、桜によるお花見がまずは貴族間で広まったという見解になります。
その後有名な書物で桜がしっかりと記述されているのが『徒然草』(1330年~1350年頃)。
ここでも貴族階級の方々が桜でお花見をしていたということが記されています。
つまり、812年に初めて桜でのお花見がされてから、500年ほどは貴族間のみで流行していたことになりますね。
安土桃山時代だと、1594年頃に豊臣秀吉が各地の武将を呼び寄せて行った「吉野之花見/吉野の花見」(奈良県)が有名です。
江戸時代には3代将軍の徳川家光が上野寛永寺(階級制限あり)に桜を植えました。(東京都)
その後8代将軍の徳川吉宗が「庶民にも桜の花見を楽しませたい」という意向を示し、1720年頃に浅草(東京都台東区)や飛鳥山(東京都足立区)といった一般市民が入れる場所にも桜を植えたのです。
ここから現在の花見文化が一気に普及したと言えます。
振り返ってみると、「奈良県吉野山の桜」は日本3大桜の名所として数えられ、「上野恩賜公園」での花見は東京都内だともはや定番と言えるほどになっています。
また、平成生まれ以降の方はなじみがないかもしれませんが、江戸時代を舞台にした時代劇『遠山の金さん(モデル:遠山 景元)」は非常に桜と結びつきが強いです。
江戸の町奉行である金さんは「桜吹雪の入れ墨」を右肩から腕にかけて彫っており、それを悪人に見せつけて啖呵を切り粛清するというのがお決まりパターンです。
モデルになった遠山景元は、11代将軍の徳川家斉が主君なので、吉宗の広めた桜から通じるものを感じますね。
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いかがでしたでしょうか。
812年の嵯峨天皇から始まった桜のお花見が、徳川吉宗によって一般的に広められ、2022年の現在でもお花見文化は廃れることなく残っている。
お花見は1210年間続いてきた日本の文化なのだと考えると、感慨深いものがありますね。
3月27日はほかにもこんな日があります!!
#世界演劇の日
#祈りの日
#仏壇の日